政府が利用割合を2025年までに4割まで高めると目標に掲げるキャッシュレス決済。スマートフォンを使ったQR決済など新しいサービスが相次いで登場する半面、初心者や高齢者にはハードルが高い。そこで注目を集めるのが、クレジットカードやデビットカードなどで使える「かざす」タイプの決済だ。手軽に幅広く利用できるので普及のけん引役として期待されている。概要や注意点をまとめた。


東京都在住の男性会社員(44)は、職場近くにあるコンビニエンスストア、ローソンで買い物する際、VISAのクレジットカードを利用している。 男性が使うカードは一見、通常のクレジットカードと変わらないが、券面には電波を発信するようなマークが付いている。NFCと呼ばれる国際的な近距離無線通信の規格に基づいて作られたカードだ。

会計時にはカードをレジの専用端末に近距離からかざすだけ。サインなどは不要で、後ろに並ぶ人を待たせる心配がない。男性はローソンでは「少額の支払いを含めていつも利用している」という。

同規格はVISAがクレジットカードのほかデビットカード、プリペイドカードへの搭載を進める。マスターカードやJCB、アメリカン・エキスプレスなどの国際ブランドカードも一部で「タッチ決済」や「コンタクトレス」といった名で採用している。JCBは非接触方式として国内専用の「QUICPay」も併せて展開する。


<span style="font-size:small;">■手渡し要らず


こうした非接触タイプのカードは従来型とは違い、カードを店員に渡す必要がないのも特徴だ(表A)。支払いが早く終わるだけでなく、スキミング被害や番号盗用などの防止にも有効だとされる。他人に触れられるのに抵抗感がある人にも向いている。

非接触タイプのカードは海外で先行して普及している。ビザ・ワールドワイド・ジャパン(東京・千代田)によると、英国やカナダ、スペイン、イタリア、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなど多くの国で対面決済の5割超がタッチ決済だ。一部の地域では地下鉄などの公共交通機関でそのまま乗車に使える。

国内でも利用がじわり広がってきた(表B)。


三井住友カードは19年3月から、自社で発行するVISAブランドカードを対象に搭載している。未搭載のカード保有者に対してはカード更新に合わせて切り替えていく。早く切り替えたい人には会員サイト上で手続きを無料で受け付けている。

このほかANAカードやJALカード、オリエントコーポレーションなどもカードの一部で採用。VISAブランドの場合、国内発行枚数が19年9月末時点で合計1400万を超えている。

店舗側の対応も進んできた。小売業ではローソンのほか、イオン傘下のスーパーやドラッグストア、京王百貨店などが相次いで対応を開始。外食ではマクドナルドやすき家などが導入している。

郵便局は今年2月から順次、窓口で郵便・荷物サービスなどの支払いに利用できるようになる。サービス業では今夏の東京五輪・パラリンピックや25年の大阪万博などで訪日する外国人旅行客が持ち込むカードに対応しようと今後も導入が増えそうだ。

■海外でも利用可

国内で普及するキャッシュレス決済の代表格、電子マネーもカードを端末にかざすだけで支払いが瞬時に終わる点は同じだ。スイカやパスモなどの交通系電子マネーはIC乗車券としても利用できて便利だ。

ただし、電子マネーは国内で普及する無線通信規格を採用しており、海外では一般的に使えない。これに対して非接触型のクレジットカードなどは海外でも加盟店に専用端末があれば利用できる。前払い式が主流な電子マネーと異なり、クレジットカードなら事前に入金(チャージ)する必要もない。


このところ急速に導入店舗が増え、ポイント還元も活発なのがQRコード決済だ。スマートフォンに専用のアプリをダウンロード。店舗での利用時にはアプリを起動してコードを提示したりする。これに対して非接触型のクレジットカードで使うのはカード1枚。キャッシュレス決済の初心者や、スマホ操作が苦手な高齢者なども簡単に始めやすいだろう。

暗証番号の入力なしで手軽に使える分、紛失や盗難時には第三者に不正利用される可能性がある点は注意したい。非接触型といっても決済手段としてはクレジットカードやデビットカードの扱いとなるので補償はそれらの規定に準じる。紛失時にはすぐに発行会社に連絡して利用停止できるようにしておこう。

多額の不正利用被害を防ぐため、支払い1回あたりの上限額を通常のクレジットカードなどと比べて低く抑えているケースもある。例えばマスターカードブランドの場合、国内での上限額は1万円だ。VISAの場合、加盟店ごとに異なる。上限額を超えて支払いたいときは署名や暗証番号の入力が必要になる場合があるので確認しておこう。


(藤井良憲氏)

2019年の出生数が初めて90万人を割ったのを受け、政府は危機感を強めている

政府は少子化が急速に進むのを受け、追加対策を取りまとめる。2人以上の子どもがいる世帯への支援拡充や男性の育児休業の取得促進、保育所の整備などの具体策を詰める。第2次安倍政権の発足以降、教育無償化などを講じてきたものの、人口動態統計の推計で2019年の出生数は初めて90万人を割り、政府は危機感を強めている。

衛藤晟一少子化相は14日の閣議後の記者会見で「少子化の大きな原因は未婚化と晩婚化に加え、核家族化に伴う子育ての困難さが一番大きな原因だ。結婚や出産、子育ての希望の実現を拒む隘路(あいろ)を丁寧に解決したい」と語った。

政府は今春をめどにまとめる新しい少子化社会対策大綱で追加対策の道筋を示す。安倍政権が看板政策に掲げる全世代型社会保障の検討会議でも、今夏にも決める最終報告に具体案を盛り込む。

同会議が昨年末に中間報告をまとめた際、年金・医療・介護・労働に関する記述が大半だった。最終報告で少子化対策を手厚くする。


結婚して子どもを産みたいと考える人の希望がかなった場合の値は1.8だ。政府はこの「希望出生率1.8」を25年度に実現する目標を掲げるが、1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる合計特殊出生率は18年に1.42にとどまる。 衛藤氏は2人以上の子どものいる世帯への支援拡充をめざす。子ども1人に月1万〜1万5千円を支給している児童手当を第2子や第3子には大幅に拡充するよう主張する。地域のNPOやシニア層が子育てに参画し、多子世帯の親を助ける仕組みの導入も検討する。

男性の育児休業の取得促進も促す。厚生労働省の調査では、男性の育児時間が長いほど第2子が産まれる割合が高まる。政府は育児休業給付金の支給水準を引き上げる検討を始めた。働いている時の賃金水準をなるべく維持し、男性の取得を後押しする狙いがある。

与党も対策を訴える。不妊治療を巡っては、体外受精の医療費で助成金を受ける場合、夫婦の世帯所得が730万円未満でなければならない。公明党は所得制限を緩めてより高い世帯所得の人にまで広げる案を検討する。子供が産まれた時に支給される出産育児一時金は現行の42万円から50万円への増額を主張する。

課題は財源だ。昨年10月に消費税率を8%から10%に引き上げたばかりで、政権は所得増税などの個人の負担を増す財源確保策をとりにくい環境にある。安倍晋三首相は消費税率の引き上げを「10年間は必要ない」と発言している。児童手当は1万円加算するだけで1兆円を超すという指摘がある。児童手当の引き上げは財源の観点から慎重論が根強い。増税など財源確保策もなく実施すれば歳出が膨らみ財政を圧迫しかねない。

少子化の要因は若年世代の金銭的な問題だけでなく、多岐にわたる。50歳までに結婚しない人の割合を示す「生涯未婚率」は1980年は男性が2.6%、女性が4.45%だったが、15年には男性が23.37%、女性14.06%に上昇した。

女性の社会進出が進み、子どもを産み育てることがキャリアの障害になると考える人も少なくない。男性は働くことが中心で、女性に育児や家事の負担がのしかかる日本の慣習から脱しきれていない面もある。

政府は企業に対し、在宅勤務や時短勤務などを積極的に進めていくよう求めていく。新しい少子化社会対策大綱では、官民を挙げた対応が必要だとの危機感を訴える。

第2次安倍政権では首相が一億総活躍社会を掲げ、働き方改革で男性の家庭参画を後押しした。17年から始めた人づくり革命では3〜5歳児の幼児教育・保育の無償化を進めた。

「初恋」


あなたが 優しくするほど

離れられないよ、私は

時には、あなたが もう

過去を、刻んでいた


約束を、残したままね

夜明け前の 海へ行くよと

あなたは口癖で

私を困らせたのに


恋の数だけ あなたがいれば

フラれても フラれても

あなた、ひとりだけ


時を忘れて 歩いたね

手のひらの汗も 拭きとらず

初めての口づけだった

長い時を 抱き合った


恋の数だけ あなたがいれば

フラれても フラれても

あなた、ひとりだけ


二人で刻んだ石ころを

あなたは、遠くへ投げた

探しているうちに

あなたは 消えていた

えっ!?
うそ!?

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瑚心すくいまで

今、ちゃんと新聞読んでいる方はいらっしゃいますか?

特に経済や社会や国際動向

はっきり言って、
YOU‐TUBE見ている人嫌いです。
Yahooニュースで情報仕入れている人、意味が分かりません。
何故なら、何のために情報を手に入れようとしているかというと
娯楽だからです。
最近テレビを全く見なくなりました。
面白い番組やタメになる番組があるのは周りからよく聞きますし、
見ることはあります。
でも、基本的にテレビは見ません。

今、時代がどう進んでいるかはすべてマスメディアが情報操作しています。
勿論、新聞や雑誌を売るために必死でネタを書いています。
それは日本特有の権力が情報を操作してしまうんです。
本当に残念です。

そんな中で、日本経済新聞グループのネタは細かく書かれてあって、
自分に常識があれば、情報操作されずに正しいと思われる情報を手に入れることができる。
そんな私もマスメディアに汚染されているのかも知れませんが、

一つだけ正しいことが言えるとしたら、世界には必ず「現実」が存在するのです。
それを我々は知る権利があるし、問題提起する権利があるのです。

その場がマスメディアであってほしいのです。

ご存知ですよね。温暖化や異常気候。正しいこと知りたくありませんか?
そんなことのできるチームを作りたいと思っています。

日本の経済は利益のために活動しています。

それではダメなんです。
それを腰を据えてやっていきたいと思っています。

海洋を漂うプラスチックごみは環境を汚染し、エサと間違えて食べたウミガメや海鳥などの命を奪っている。2019年に開かれた20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)では50年までに流出をゼロにする目標が立てられた。プラスチックの利用をすぐにやめるのは難しい。目標達成に向け、分解や回収など新たな対策技術の開発が活発になってきた。



ペットボトルは海洋プラごみの典型例といわれる。丈夫で飲料容器などに多用されるが、ポイ捨てされるとそのままの形でいつまでも残る。その原料のポリエチレンテレフタレート(PET)という樹脂を分解する初の微生物が日本で見つかり、プラごみ問題に挑む世界の研究者の注目を集めている。


この微生物「イデオネラ・サカイエンシス」は、京都工芸繊維大学の小田耕平名誉教授が05年に分離に成功し、16年に命名した。見つけた場所は大阪府堺市にあるリサイクル用ペットボトルの集積地だ。「分解してほしいものがたくさんある環境にこそ、目的の微生物はいる」という小田名誉教授の読みが当たった。採取した地名を微生物の名前に取り入れた。


サカイエンシスは小さく切り刻んだ厚さ0.2ミリメートルのPET片なら、6週間で二酸化炭素(CO2)と水に分解する。余分なエネルギーや高価な装置を必要とせず、PETボトル処分の新手法になる可能性がある。「分解反応を途中で止めて、生成物を回収できればペットボトルの原料として再利用できるかもしれない」(小田名誉教授)。慶応義塾大学などと協力して16年に論文を発表後、同じような微生物がいないか世界で探索が始まった。


プラごみが海洋で漂う理由は分解しないからだ。生分解性プラスチックがすでに実用化されているが、土壌中の微生物の力を利用している。海洋は微生物が少なく温度も低く、一般の生分解性プラスチックもごみになってしまう。三重大学の野中寛教授はこの課題を解決しようと、海洋で分解するプラスチックの開発を目指している。


木粉やコーヒーかすを主原料にし、自然由来ののりを加えた新材料を東京農工大学などと共同で開発した。すでにストローや食品トレー、カップなど様々な形に成型できることを確かめている。海洋で分解するプラスチックも一部で応用されているが、微生物による合成を利用するなどコストが高くなりがちだ。海で実際に溶けるまでに長時間かかるという課題もある。新材料は安価に作れ、海洋での分解も早い可能性がある。


実用化するには耐久性を高める必要がある。現時点では水に弱く20分ほど浸すと軟らかくなってしまう。野中教授は「素材や構造を工夫したりはっ水剤を使ったりして耐水性を高められる。水を含んでも1時間はもつ性能にしたい」と意気込む。


海洋への流出を防ごうという取り組みもある。東京理科大学の二瓶泰雄教授と片岡智哉助教らは、川を流れるプラスチックなどの人工ごみを自動で検出するシステムを開発した。川の表面を動画で撮影し、画像の色の差を利用して瞬時に自然のごみと人工のごみを見分ける。現在、三重県の天白川で試験中だ。


海洋プラごみの7〜8割は川を経由している。この7〜8割は洪水時に流出するともいわれる。15年に発表された調査によると、日本では推定で年間2万〜6万トンのプラスチックが海に流出しているもようだ。いったん流出したプラごみを回収するのは容易ではない。対策は急務だ。

二瓶教授らは画像の面積から流れるごみの量を計測する手法も開発中だ。流れるごみの量が分かれば、流出源を特定して対策も打てる。二瓶教授は「自治体の啓発活動に役立ててもらいたい」と話す。ただし、プラスチックごみを見つけても現時点で自動的に回収する技術が無い。「簡単にごみを回収する方法も目指したい」(二瓶教授) 日常生活の利便性を高めるうえでプラスチックの役割は大きい。使った後の軽率な行動が結局、私たちを取り巻く環境の悪化を招いている。新技術の開発とともに、ごみにしない行動にも目を向ける必要がある。 (福井健人)



スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんや石炭火力発電を手放せない日本の窮地が大きく報じられた昨年12月の第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)。開催地マドリードに赴き、温暖化対策の協議を見つめた日本側の出席者は「議論のトーンを決めていたのは中国とインドだった」と振り返る。



作られたルールを外から押しつけられることを嫌い、とにかく活発に主張するインドに対し、黙って聞いている中国は要所とみれば断固とした調子で途上国や新興国の立場を押し出す。人口で当面は世界の先頭を走る二大国に、視線が集まるのは自然だろう。


会議の真ん中に居た小泉進次郎環境相の見立ては少し違い「派閥によく似ていた」と語る。中印、欧州、アジア、南米、水没の危機に直面する島しょ国など「派閥」をなす勢力はさまざまだが「領袖が決めて終わりではない。『聞いていない』という国がすぐ出てくる」。小泉氏は最終盤、議長国チリのシュミット環境相から「あとはあなたに任せた」と告げられ、国連や関係国の代表と膝詰めの協議を重ねた。COPを舞台にした派閥抗争は議長が役割を放棄し、無残に散会する寸前だった。


2020年は米国が主役となる。11月の大統領選で現職のトランプ氏が負ければ、環境重視に傾く民主党の新しい政権は温暖化対策を各国が競う「パリ協定」の枠組みの復帰へと踏み出すだろう。トランプ氏が続投すれば国際社会の分断は一段と深まり、ただでさえ協調が危ういCOPそのものの無用論すら広がりかねない。


中国はCOPの漂流を見透かすような動きを見せ始めた。日本エネルギー経済研究所の田上貴彦氏は植樹の拡大に注目する。

昨年2月、電子版の科学誌「ネイチャー・サステナビリティー」に、地球の緑地の拡大に中国とインドが寄与しているという内容の記事が掲載された。根拠は00年から17年に米航空宇宙局(NASA)が集めた衛星データだ。米国の学者らの研究グループが拡大した緑地を分析すると、インドは耕地が全体の8割超を占めていたのに対し、中国は4割が森林、耕地は3割でバランスがとれていたという。「緑の万里の長城」といったスローガンで緑化を計画的に進めてきた姿がうかがえる。


田上氏はこうした動きを通じて中国が「緑の貢献」を世界に訴える展開を予想する。折しも中国の国内で温暖化ガスの排出量取引が限定的な規模で近く始まる見通しだ。将来は二酸化炭素(CO2)を吸収する森林を、国際的な排出量取引の原資としてアピールしてくるかもしれない。


日本の戦略はどうか。研究者、経営者、市民の橋渡し役をめざす環境経営学会の後藤敏彦会長は企業、地方自治体、若者の3者に期待を寄せる。


企業の目の色は変わってきた。主要国の金融当局が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)が17年、温暖化が業績や財務内容にどう響くかを明らかにするよう迫った。これを転機だとみる後藤氏によれば、以前は環境対策を強めようとしても「実力派でたたき上げの製造本部長や財務本部長が出てきて議論が止まることが多かった」。環境への意識の高まりから、ちゃぶ台を返す「岩盤取締役」の影は薄くなり、「経営企画や企業の社会的責任(CSR)部門の意見が通りやすくなってきた」と言う。


「脱炭素経営」に向かう流れは強まる。環境省の集計によると、TCFDの原則に賛同する企業の数で日本は首位となり、事業で使う電力を100%再生可能エネルギーに変える取り組み「RE100」の参加数でも3位につける。対応の充実は引き続き求められるものの、いったんフォーマットが固まれば、きちんと合わせる日本企業の生真面目さが浮かぶ。


環境経営学会は昨年8月、自治体や非政府組織(NGO)などに「気候非常事態宣言」で連携を促す声明を出した。温暖化よりも強い言葉で危機的な状況を認め、行動に落とし込む試みだ。欧米やカナダ、オーストラリアなどで宣言する都市や地域が急増してきた。日本でも昨年9月に出した長崎県壱岐市に続き、神奈川県鎌倉市や長野県などが宣言した。小泉環境相は地方や若者からの突き上げをむしろ心待ちにしている。


地道な歩みが目立つ半面、国家が絡むルール作りはこれからが正念場となる。COPが主舞台で、環境に優しい「グリーン投資」の定義づけに動く欧州連合(EU)の作業からも目が離せない。化石燃料や原子力を使う発電の扱いによっては企業や金融機関の戦略の練り直しが迫られる。


環境問題の解決に資するお金をまかなうための債券、グリーンボンドの条件について有力な発行体や投資家らでつくる国際資本市場協会(ICMA、本部はスイス)が検討している。議論に触れた日本の関係者は「金融のプロが集まり、自由に意見をぶつけ合っている。積極的に発信しなければ取り残される」と懸念する。債券の原則を詰める次の年次会合は5月、ニューヨークで開かれる。


グリーンの度合いを決める情報戦は、国際社会の力関係を反映し時に覇権争いの色を帯びる。まずは政官民の意思疎通を良くしてアンテナを高く張り、ルール作りの主戦場に呼ばれるだけの存在感を放つこと。そこに飛び込む勇気も日本には要る。



藤井一明(ふじい・かずあき)


1990年日本経済新聞社入社。経済部、速報部、長野支局、政治部、米州総局で経済政策、金融などを担当。経済解説部長を経て、現在は編集局次長兼経済部長。


部下の仕事量が減ったしわ寄せで管理職の残業が高止まりしている

大企業の残業に罰則付き上限が導入された2019年4月以降も月80時間超の残業をしている人が推計で約300万人に上ることが総務省の調査で分かった。労務管理の徹底でサービス残業があぶり出され、部下の仕事量が減ったしわ寄せで管理職の残業が高止まりしている。今後は画一的に残業を減らすのではなく、生産性の向上で収益を高め、働き手にも還元していく改革が重要になりそうだ。


働き方改革関連法によって大企業は昨年4月から従業員の時間外労働を年720時間以内にすることが義務づけられた。月100時間を超えてはならず、2〜6カ月平均で月80時間以内にしなければならない。建設業など一部業種を除き、違反があれば30万円以下の罰金か6カ月以下の懲役を科せられる。同様の規制は今年4月から中小企業にも適用される。


だが統計上は多くの企業がこのルールに「違反」した状態にある。


労働基準法が定めた法定労働時間は1日8時間、週40時間。1カ月単位で計算すると、80時間の残業を含めて、およそ240時間程度が働くことができる上限になる。ところが総務省の労働力調査によると、19年4〜11月に月241時間以上働いた雇用者(役員を除く)は月平均で約295万人もいた。



18年度平均の319万人よりは減ったものの、それでも雇用者全体の5%を占める。このうち4割は従業員100人以上の大企業で働く人だ。「過労死ライン」と呼ばれる月100時間超の残業をした人も月平均で170万人に達していた。


働き方改革の動きが広がる中で統計上の残業が減らない理由の一つは、これまで隠れていた残業が表に出てきたためだ。


ある大手居酒屋チェーン幹部は「労働時間を正確に把握しようとしたら、正社員の残業時間が跳ね上がった」とため息をつく。店舗で働く社員はアルバイトの欠勤を埋めるため急にシフトに入ることも多い。こんな正社員の「サービス残業」があぶり出されている。


もう一つは部下の残業時間を抑えたしわ寄せも受ける形で、管理職の労働時間が高止まりしているためだ。リクルートスタッフィングが昨年9月にまとめた調査では、従業員300人以上の企業の管理職412人の12.8%が残業が「増えた」と答えた。働き方改革に詳しいパーソル総合研究所の小林祐児主任研究員は「労働時間に上限を設けると、部下に残業を頼めない中間管理職に業務が集中する」と話す。


残業減で手取り収入が減ることを避けようと、労働時間管理の緩い企業に転職する動きもありそうだ。ヤマト運輸は17年からドライバーの労働時間の削減に取り組み、18年度の1人あたり残業時間は16年度比で3割減った。一方、西日本で働く50代のドライバーは「手取りが減ったことが原因で他社に移った人がいる」と打ち明ける。



残業規制が本格適用される今後は、生産性の向上を伴う改革を実現することが課題になる。


コンサルティングの大手、アクセンチュアは15年から午後6時以降の会議を原則禁止し、同時に人工知能(AI)や定型作業を自動化するロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)などを活用し業務を効率化した。15年ごろは深夜までの激務が当たり前だったが、今は1日の残業が平均1時間に減った。


生産性の向上を伴わずに残業時間だけを減らすと、働き手の手取り収入が減り、それが消費を下押しする構図に日本経済がはまりかねない。労働時間を厳しく管理するだけでなく、収益を高める生産性向上と一体的に進め、その果実を働き手にも還元する好循環をつくることが課題になる。



(奥田宏二氏、井上孝之氏)


半導体業界の復調が鮮明になってきた。次世代通信網「5G」が想定を上回る速度で普及し、高速大容量通信を支える幅広い半導体の需要を底上げするためだ。高性能品を供給する韓国サムスン電子や台湾積体電路製造(TSMC)、米クアルコムなど世界大手の株価は軒並み最高値圏で推移。増産に伴う設備投資も復調傾向で装置や素材など半導体産業全体に強い追い風が吹いている。


「2020年も売上高の記録更新を期待している」。米インテルのボブ・スワン最高経営責任者(CEO)は23日の決算電話会見で強調した。同日発表の19年12月期の売上高は4期連続で過去最高を更新し、20年はさらなる拡大を見込む。


同社の業績のけん引役となるのが各地で導入が進む5Gだ。20年は基地局向けの半導体の出荷が伸び、動画の視聴・投稿などでデータ通信量が増えるため主力のデータセンター向け製品群も増える見通し。スワン氏は「僕らは5G時代に進みつつある」と訴えた。


低迷が続いたスマートフォン市場も活性化する。米国、韓国など一部地域でサービスが始まった19年は5G端末の出荷は2000万台程度だった。20年には日本をはじめ各地で商用サービスが始まり、5G端末の出荷量も2億台超と強気の見通しが相次いでいる。


通信用半導体で圧倒的なシェアを握るクアルコムは2億台程度との予測を公表し、「上方修正の余地は大いにある」(クリスチャーノ・アモン社長)とする。同業の台湾メディアテックの蔡力行CEOは「2億〜2億4000万台が見込める」と発言した。


外部の調査でも強気な見通しが相次ぐ。みずほ証券は12月20日発行のリポートで2億8000万台と従来比で4割も上方修正した。米調査会社IDCも昨年11月、20年の出荷台数が1億9000万台に達すると見通しを発表した。従来予測から5割強の上積みだ。


4Gと比べて通信速度が100倍となる5Gを支える半導体は高性能品が欠かせない。中国ブランドの5G端末のCPU(中央演算処理装置)やメモリー、センサーの性能をみると、米アップルのiPhoneの高級機種と遜色ない半導体を搭載する。アップルも20年に5G対応のiPhoneを発売予定で、5G浸透によってスマホの高性能化が一気に進む。


半導体の市場規模4680億ドル(約51兆円)のうちスマホを中心とした通信分野の用途は36%を占める。さらに10%超とされるデータセンターも5G対応で増強が求められる。このため5G普及に伴う半導体需要の押し上げ効果は、データセンター向けの半導体メモリーが中心だった17年ごろの好況期を上回る可能性が高い。


5G端末の急速な立ち上がりに株式市場も沸く。サムスンやTSMC、クアルコム、インテル、ソニーなど各分野のトップメーカーの株価が軒並み上昇し、20年前のITバブル以来の高値圏で推移する。最先端品を量産する難易度は年々高まり供給できるメーカーも限られる。アップルをはじめスマホメーカーが先端半導体を奪い合う構図となっている。


東海東京調査センター企業調査部の石野雅彦シニアアナリストは「従来予想を上回る急速な5G普及で半導体株に買いが集中している」と解説する。半導体の主要銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は19年の1年間で60%も上昇。装置のオランダASMLや東京エレクトロンも高値圏で推移し、5Gの普及が世界的な株高を演出している。


ただ中国や新興国では消費者心理の改善は鈍く、端末価格が4Gよりも3〜5割程度高い5G対応スマホの購入が広がるかは不透明な面もある。高い端末価格に見合う5Gならではの魅力的な新サービスが生まれるかが普及の鍵を握ることになりそうだ。



(ソウル=細川幸太郎氏、シリコンバレー=佐藤浩実氏、丸山大介氏)

40歳以上の中高年人材の転職市場が立ち上がりつつある。リクルートキャリアなど人材大手3社の41歳以上の転職紹介数は、2019年度に初めて1万人を超える見通しだ。6年前の3倍の水準となる。早期退職など上場企業の人員削減策は19年、1万人を超えた。人員構成でも給与面でも比重が大きいバブル世代などの処遇は企業にとり課題だ。未成熟だった中高年の人材流動化が進めば、年功序列など日本型雇用の見直しにつながる可能性がある。


18年度に人材大手3社が紹介した41歳以上の転職者数は約9400人だった。19年度上期(4〜9月)は約5700人で、通期では初めて1万人を超えるのは確実だ。41歳以上の転職紹介数は13年度に約3500人で、6年で3倍に増える。


これまで中高年層の転職市場は小さかった。転職により収入が減るケースも多く、年功序列システムのもと今の会社に居続けた方が収入を保てるためだ。26〜30歳の若年層に比べ、41歳以上の転職者数は4分の1程度にとどまっていた。


中高年の転職が活況な背景には人数の多さがある。バブル世代や団塊ジュニア世代を中心に40歳以上の人口は約7800万人と総人口の6割を占める。この世代は給与面でも比重が大きい。厚生労働省によると、大企業の50〜54歳(男性)の平均月給は51万円、45〜49歳が46万円と、25〜29歳(26万円)の倍近い。


企業もシビアになってきた。若手社員への給与の再配分やデジタル時代に即した人材を確保するため、中高年のリストラに動く。最近は大手企業の間で好業績下で人員削減を進める「黒字リストラ」も拡大。アステラス製薬が19年に約700人の早期退職を実施するなど、黒字企業による人員削減数は9千人超と18年の3倍に増えた。


一方、働き手の意識も変わりつつある。デジタル化などで求められる仕事のスキルは日々変わる。「人生100年時代」といわれる中、長く勤めた企業を早めに去り、蓄えた資産を生かし新たなキャリアを切り開くビジネスパーソンは増える。


派遣社員として働くケースも拡大してきた。「スキルを生かしたい」。求人サービスのエンワールド・ジャパン(東京・中央)のもとには、課長職などを経験した中高年の応募が増えている。19年の派遣や業務委託など非正規雇用を望む登録者のうち、前職が課長レベル以上の役職経験者の求職者数は18年より3割以上の増加だ。


派遣社員全体の平均時給は三大都市圏で約1600円だが、エンワールドの高スキル派遣は時給3千〜6千円が中心。中には時給1万円で年収に換算すると1千万円程度になる求人もある。中高年を歓迎するのは法務や財務、施工管理など一定の専門知識を求める職種や中小企業が多い。


大手商社に6年前まで勤めていた本田雅也さん(仮名、66)は19年9月から人材サービス会社、アウトソーシングテクノロジー(東京・千代田)で派遣社員として働く。商社時代は20年以上にわたり商品売買や業務委託における契約業務の審査や顧問弁護士との折衝に携わってきた。


派遣先でも同様の仕事を手がける。勤務時間は週3日、午前10時〜午後4時で時給は2500円だ。年収換算で現役時代の6分の1以下となったが「お金には困っていない。この年で自分の能力が世の中の役に立つと思うとうれしい」と話す。


高スキル派遣を受け入れる企業は、新規プロジェクトで一時的に専門人材が必要な際にも活用しているようだ。


不動産サービスのジョーンズラングラサール(東京・千代田)は、自社の給与システムを更新する際、即戦力として60歳代の男性を派遣社員として受け入れた。契約は1年ごとの更新で、プロジェクトごとに雇用できるのが利点だという。同社の人事担当者は「人手不足で中途人材の確保が難しい。経験ある中高年なら安心して業務を任せられる」と話す。


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