KDDIは28日、2年契約の途中解約の違約金を1千円に引き下げると発表した。10月から違約金の上限が1千円になる新ルールが始まるのを受けた措置で、他の大手も対応を迫られている。顧客流出のリスクが高まる中、KDDIがネットフリックスと組み合わせた新プランを発表するなど、各社は他のサービスと組み合わせた付加価値の提供に顧客つなぎ留めの活路を見いだしている。

KDDIの新たな違約金は9月13日からで、大手3社で引き下げを表明するのは初めて。ほかの大手は「詳細は未定だが、総務省の定めた方針に今後対応していく」(NTTドコモ)、「金額などは検討中だ」(ソフトバンク)などとしている。10月に参入する楽天はこれまで総務省の会合で「違約金はゼロにすべきだ」と主張していた。

2年契約の途中で解約する際の違約金は現在、大手3社がいずれも9500円で横並びだが、総務省は10月1日の法改正に合わせて携帯電話料金の新ルールをまとめ、違約金の上限を1000円とした。違約金を引き下げることで、利用者が携帯会社を乗り換えやすくする狙いがある。端末と通信料金それぞれの価格競争が進むよう促す。

違約金を巡っては、現在でも乗り換え先の携帯販売店などが負担するため顧客の負担感が小さい。大手3社の毎年の解約数を契約数で割った解約率は1%未満にとどまる。一方で、新ルールの下では携帯会社を乗り換えたい消費者の心理的な抵抗感は小さくなる。

KDDIの高橋誠社長は新ルールについて「事業計画には織り込み済み。通期の業績も達成できる」と影響は限定的とみるが、大手3社にとって顧客の流動リスクがより高まるのは確実だ。通信料だけでなく、サービスで差別化して顧客をつなぎ留める方針だ。

新たなつなぎ留め策としてKDDIは28日、米動画配信大手ネットフリックスの会費を組み込んだ新料金プランを9月に始めると発表した。新プランはデータ容量が無制限で使い放題となり、月額料金は7880円。家族割引などを適用した最も安い水準で月4880円から使える。従来のネットフリックスのプランは上限が25ギガ(ギガは10億)バイト、割引を組み合わせた最安値は5150円だったが、使い勝手をよくした。次世代通信規格「5G」も見据え、データ容量を気にせず使いたい利用者の需要を取り込む。

KDDIはコンテンツ事業者の利用料を組み込むサービスがカギとみている。高橋社長は同日の記者会見で「サブスクリプション(定額課金)サービスと組み合わせると解約率はかなり下がる。エンゲージメント(顧客との関係性)を重視する」と強調した。

他社も同様に顧客の引き留め策に動く。ドコモは「dポイント」の提携先や還元額を拡大することで家族中心に顧客のつなぎ留めを狙っている。6月末時点で提携先は476ブランドと1年前から1.7倍に増えた。

ソフトバンクは月に50ギガまで使えるデータ大容量プラン「ウルトラギガモンスター+」で動画投稿サイト「ユーチューブ」やSNS(交流サイト)の「フェイスブック」などはデータ量を気にせずに使えるサービスを導入。固定通信とのセット割引も活用して顧客を囲い込む。

調査会社、MM総研(東京・港)の横田英明常務は「5G時代は携帯会社の競争軸がサービスに移る。差別化するにはキャリア独自のエコシステム(生態系)が求められる」と話す。サービスの魅力があれば、他社からの乗り換えも期待できることから、携帯会社のプランづくりの巧拙が一段と問われそうだ。

  • 1970.01.01 Thursday
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  • 09:23
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